セックスレス夫婦の悩み

今、セックスレスが原因で悩んでいる夫婦が増えています。セックスレスでも夫婦が仲良ければそれでいいと双方が思えればいいのですが「性欲が満たされない」「子どもが欲しいけれど作れない」と悩む人もいます。辛いけれど切り出せない繊細な問題、セックスレスについて取り上げたいとおもいます。

新婚1年でもセックスレス / A子さん 30代

セックスレス夫婦は結婚歴が長ければなるものではありません。
20代半ばで結婚したA子さんは夫Bさんと結婚。一年経って一度もセックスをしていません。結婚前７年付き合っていましたが、交際時でも数は減る一方。もともとA子さん自身もそんなに性欲が強くないので大丈夫かなと思っていましたが、セックスをしたいとは言い出せずにいました。

セックスレスという言葉はそれまで聞いたことがなかったので誰にも相談できず自分の性欲だけが強いように思えて、自分を嫌に思う日もあったり、それ以外のことはBさんはとても優しい夫だったので「自分が我慢すればいいんだと思うようにしていました。

遠回りに「子どもが欲しい」と夫に声をかければ、夫Bさんは「性欲が無いわけではない、忙しくてタイミングがなかったんだ。ごめんね。子どもを作ろうね」そう話してようやく1回。
それを半年に1回..1年に1回..　0回…

そう時間は過ぎていきました。

結婚6年。セックスレスは何も変わりませんでした。夫の仕事が忙しくなり帰れば疲れ切って寝る。A子さんも30を過ぎ体に衰えや変化を感じていく。この6年間夫の前で何度も泣いた日もあったのに、変わらず過ぎていく日々。何をどう変えたらいいかもわかりませんでした。

A子さんは結局、誰にも相談せず、頼らず離婚に踏み切りました。なんでも「いいよ」とOKしてくれる夫は、この時も「いいよ」と答え、夫婦としての6年間が終わりを迎えました。

結婚10年以内のセックスレス夫婦は意外にも傍から見て問題が無いように見えることが多いでしょう。
優しいBさんをA子さんも責めることはできませんでした。お互いの時間を尊重しているため相手に対してあまり干渉をすることがありません。お互いに仕事をしているため自由な時間もお金も独身の延長のようにして使うことができるので、いつでかけても「きをつけてね。いってらっしゃい」と送り出し、帰宅後に今日あったことを話す。そんな日常の繰り返しであっという間の10年が経ってしまうようです。「子どもが欲しい」そう思わなければ続いたのかもしれませんが、A子さんは結婚を振り返りこういいます。
「お互い自立して子どもはいらないと思っているのなら良かったのかもしれません。でも当時の夫に性欲があるなんて嘘です。特にわたしの場合は幼少期に親の離婚もあって家族という形に憧れていたので、耐えられませんでした」

次の結婚がセックスレスではないかトラウマに / C子さん 30代

C子さんもまたセックスレスの結婚について悩んでいました。
夫との結婚から３年。思えば結婚初夜から二人でセックスをすることもなく「女として肩透かしを受けた思いだった」とC子さんは語ります。

C子さんの夫も温和な男性。また、こんなところに癒やされていたところもありましたがセックスの回数は多くて1ヶ月に1回。ほとんど無い月が多く、C子さんはあらゆる方法で男性がセックスになる方法を考えていたそう。下着を新調して部屋の飾りや明るさも落ち着いた色にしたり、小さな変化をつけて夫の帰りを待ちました。

ところが、その努力も虚しく夫から「セックスをしよう」という言葉が出る日が無いどころか、「僕はあまり性欲が強くないから、離婚して他の人のところにいってもいいよ」と言われたそう。

悩んだ挙句、Cさんは離婚に踏み切ることに。
自分と合う男性を見つけることは一苦労でしたがまた再婚を考えることに。
20代からの結婚は「それが全て」のように思えて、家族からも離婚したことを責められ友達にも離婚理由をうまく話せず喪失感ばかりだったとA子さんは話す。
「結婚時にセックスレスの不満はありましたが、カラダ目当ての人と性欲を満たしたいわけではなかったので慎重になりました」

それでも離婚をしたのは30代だったので、子どもを考えると焦る気持ちがあって複雑だったそう。A子さんのようにセックスレスが原因で出産のピークを逃してしまった女性も少なくないそう。

「あのままセックスレスの男性と結婚していなくてよかったのかもしれません。今はそう思えるようになりましたが、次の出会いを探すのも本当に大変でした。今は子どもが出来にくい体になってしまったことに悩んでいるので同じセックスレスの悩みを抱える人に離婚を100%はおすすめできませんね。」

既婚者のセックスの回数は月平均1.7回！

近年セックスレス夫婦が増えて浮気や離婚の原因になっています。
実際にそのセックスレスの数値を相模ゴム工業が調査しているデータが示していますのでごらんください。

データ参照：相模ゴム工業株式会社

このグラフは相模ゴム工業が既婚者と交際相手がいる人を対象に「1ヶ月にどの程度セックスをしているか」行った調査データです。年代別では20代が男女ほぼ4回程度とグラフでは最も多いように見えますが、年代が上がるごとに1ヶ月のセックス回数は減少傾向をみせています。また既婚者の枠で考えると全体は平均して1.7回。非常に少ないですね。
もうひとつ驚くのは、交際相手がいない方で、交際相手はいないけれどセックス相手がいる人もいるのがわかります。体の相性と交際対象とは別と考えているのでしょうか。

既婚者・交際相手がいる人はセックスレスだと感じている？

既婚者、交際相手は、この回数についてどうおもっているのでしょうか。既婚者の55.2％、交際中では29％が「セックスレスだと思う」と回答しています。特に多いのが40～50代男性の6割という数に。そしてもうひとつ。この傾向は30代から半数の人がセックスレスだと思いはじめているようです。

そして、セックスレスを感じている方へ「もっとセックスをしたいと思うか」というアンケートでは平均的に男性は75.2%が「したい」と回答。女性については35.8％と男性よりもとても低い数値が出ています。

セックスはしたいけれど、セックスレスになってしまうのはどうしてでしょうか。それは..

• 相手がその気になってくれない
• 仕事や家事が忙しく疲れている
• セックスをするきっかけがない
• 子どもや家族がいて機会が少ない
• セックスはしたいが結婚（交際）相手に飽きている
• 相手に伝えるのがはずかしい
• その他

「相手がその気になってくれない」という回答が20〜60代まで1位でした。20,30代については「忙しくて疲れている」「子どもがいて機会が少ない」ときっかけを作れないことがセックスレスになる要因にもなっているようです。

セックスをしたくない理由とは？

続いてセックスをしたくないと思っている人はどんな理由でしたくないのか。それは..

• 結婚（交際）相手とのセックスに飽きている
• 結婚（交際）相手に愛が無い
• 年齢的にもう良い
• 面倒くさい
• 性欲が無い
• セックスよりもマスターベーションの方が良い
• 仕事や家事などが忙しく疲れている
• その他

男女ともに驚くのは20代は多感な時期のように思っていましたが、すでに男女ともに「性欲がない」という回答が。男性は30%
で女性に至っては50%という結果に。また、男女ともに40％以上の人がセックスに対して「面倒くさい」「仕事や家事が忙しい」という認識をもっていることがわかりました。

結婚相手より不倫相手とのセックスの回数が多い..

こちらは浮気相手がいる方に対して「その相手と1ヶ月にどの程度セックスをしているか」を調査した回答結果です。男女ともに平均が2.8回！既婚者での結婚相手とのセックスが1.7回だったのに対して、浮気相手とは2.8回と上回りました。

「セックスに興味が無い人」と、「したいのに誘えない人」

セックスを誘うことが苦手な日本人。
時間や歳をとるごとになおのことそれが強くなる傾向にあります。
驚くのはそのはけ口を、浮気相手に性欲の解消を求めること。

セックスレス夫婦の全ては「セックスに興味が無い」とはいいきれません。ただ、生活の中で体力を消耗してしまいセックスへの体力が残っていないようです。

「セックスをしたい」という欲求はあるのに同じ場所に暮らすパートナーには家族となってしまったために自分から言い出したり、切り出すタイミングが無いことがあること。
そんな状況で勇気を出しても、「今日は疲れているから..」と断れられてしまうことで余計に言い出せなくなることで、この状況の連続がパートナーを浮気や不倫に走らせるケースもあるようです。

いまは性行為をせずとも柔和に受け入れてくれるパートナーの存在。本当にセックスをしなくていいという認識なのか確認してみるのも必要かもしれません。実は小さな考えかたの齟齬が生まれてどんどんその亀裂の幅を大きくしていることに気づかずにいると浮気をされたり、離婚になるケースが少なくないのです。

• 仕事が忙しくて帰宅したらすぐ寝てしまう
• パートナーから体を求められたのに、拒否したことがある
• セックスって面倒くさいなとあなたが少しでも感じている

こんな場合は注意が必要です。

また、そもそも夫がセックスに興味が無いから自分とのセックスを拒んでいるのか、それとも浮気をしているからなのかを知るにはまずお互いでよく話し合うこと。それでも、本当のことを言ってもらえないようでしたら探偵に尾行してもらい調査をする方法もあります。

離婚をいそがずにきちんと真実を確かめるのが良いでしょう。

子どもが欲しい？と選択するより先にできること

セックスレスになる理由のひとつとして、子どもを授かることに双方または、いずれかが切望していないことがあげられます。
しかし平均的にみた女性の妊娠率は確実に年齢が上がるごとに減っているんです。

25歳	25%～30％
30歳	25%～30％
35歳	18％
40歳	5％
45歳	1％

女性の妊娠率もそうですが気をつけないといけないのが流産率なんです。
下の表は年齢別にみた流産の確率。

25歳	10％
30歳	10％
35歳	25％
40歳	40％
45歳	50％

【参考】http://www.e-tamago.biz/probability/

一般的に年齢関係なく妊娠しても4人に1人は流産してしまう可能性があるといわれています。流産せずに妊娠できる確率というのはまさに当たり前でないことがわかります。「いつか子どもを作ろう」と思っている人は今の時間を大切に！

特に30代は20代の延長と考えやすい年齢。「まだ子どもはいいかな」と思っている人も一度、妊娠に関する本をかならず夫婦で読んでみることをおすすめです。自分とパートナーの体のことを大切に考えるようになると、セックスに関する話しができるようになるほか、ただオーガズムだけに捉えられていたセックスがもっと大切なものに捉えられるようになります。

セックスレスを克服するには

セックスレスになってしまった夫婦が克服できる確率はほんの一握り。
リアル恋愛調査 まるっと読み!ラブリサーチの調査で「セックスレス解消できましたか？」セックスレス経験者に質問したところ、解消できたのは108人中18人。90人が解消できずにいると回答しました。
【参照】リアル恋愛調査 まるっと読み!ラブリサーチ

セックスというナイーブなテーマについて話しにくいのはどの夫婦にも共通していえるようです。
同じリサーチで、「解消できた」という夫婦はどんなアプローチをしたのでしょうか。

• 「一緒に寝てもいい？」この一言を発するまで何ヶ月も悩みました。でも、今では思い切って言って良かったと思っています。
• セックスレスが辛すぎて離婚を切り出した。そこから何度も話し合い、ようやく解消しました。
• 月に１回夫婦で旅行に行くようにした。家ではしないけど、旅先ではするようになりました。
• 私が号泣した
• 単身赴任で別々の生活をするこで、お互いに相手の大切さに気付きました
• 離婚届を見せたことで、真剣に話し合うことになった
• 旅先で解消しました
• 夫婦の寝室が別だったので「一緒に寝ていい？」と言いました。
• 子どもが家を出たのをきっかけに、「お父さん」「お母さん」ではなく、名前で呼び合うようにしたら新婚当初のようなラブラブな関係に戻れました

いまさら恥ずかしいな、と思っているとお互いの気持ちを確かめられなくなります。きっとこのセックスレスに悩む人は何ヶ月も何年も悩んだり挑戦を繰り返している人もいるでしょう。出産・育児をふまえても特に女性30代は自分の人生の選択をする時期でもあります。セックスについて語らうことができるようになれば、また絆の強い夫婦となれます。数は少ないこともありますが、解消できた夫婦もいるので諦めないで希望をもってくださいね。